賃料を上げることは法律で認められているため、大家さんの判断で家賃をあげることは可能です。
しかし値上げする条件は「借地借家法」という法律で決められています。なぜ家賃が上がってしまうのか、理由とともに解説します。
不動産を保有している人は、毎年、固定資産税という税金を納めなければいけません。
固定資産税は3年に一度見直しが行われ、それにより税額が上がった場合、納税義務のある大家さんの負担が大きくなることから、家賃が値上げされる場合があります。
日本の物価上昇によって建物の管理費・維持費が高騰してしまいます。
このように経済事情が変動し、大家さんの経済的な負担が増えた時も家賃の値上げは認められます。
地域ごとの相場と比べて明らかに家賃が安い時も、家賃の値上げを請求できます。
反対に、周辺の相場に比べて家賃が高ければ入居者側から値下げを請求することもできます。
これから紹介する理由による家賃の値上げは、認められていません。
値上げの通知が届いた場合、これらに当てはまっていないかチェックしましょう。
経済事情が変動し、大家さんの経済的な負担が増えた時の値上げは認められます。
しかし、大家さんの個人的な経済・経営事情の悪化により収益を増やしたいなどの理由での値上げは認められません。
周辺の類似している物件の家賃が、6万円のところ15万円にするなど相場から大きくかけ離れた値上げは、正当な理由があっても請求できません。
「一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う」
借地借家法第32条1項に規定されています。
賃貸借契約書にこのよう特約があった場合は、周辺の相場より安くても値上げはできません。
一番気になる『値上げの拒否はできるのか』について解説します。
家賃の値上げは法律で認められてはいますが、大家さん・入居者のお互いの同意がなければ成立しません。
そのため、納得できなければ拒否することが可能です。
家賃の値上げに同意せず、例え大家さんから「応じないなら退去してください」と言われても、値上げ前の家賃を支払い続ければ入居中の部屋を追い出されることはありません。
家賃の値上げを通知された場合に、どのように行動・交渉したらいいのかご紹介します。
まずは、値上げの根拠となるデータや資料を大家さんに提示してもらいましょう。
家賃の値上げを実行する場合、上記で説明したように「借地借家法」で決められた正当な理由が必要です。
周辺の類似物件の相場と比較すると、値上げ後の家賃が妥当なのか判断できます。
不動産会社に行かなくてもインターネットで調べることができますので、簡単に比較できます。
その際、築年数・間取り・建物構造など入居中の物件になるべく近い条件で比較しましょう。
入居中の物件の空き部屋の状況を確認してみましょう。
空き部屋が少なく、退去してもすぐに次の入居者が決まる物件だと値上げを拒否することは難しいですが、空き部屋が多い物件などなら値上げ拒否の交渉がスムーズにいく可能性が高いです。
家賃の値上げは、大家さんに認められている権利です。
ですが、納得できない場合は入居者が拒否することもできます。
無理に応じる必要はありませんが、内容・理由に納得できるようなら値上げに応じ大家さんと良好な関係を続けるのも選択肢の一つです。
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